ほのおのにっき

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瓢ヶ岳でちょっと遭難!?

ほのおのにっき 2017年12月21日

 久しぶりに同僚数人で登山をすることとなりました。いつもの自分流の登山は名もない山を小さい子供連れで登っているため、事前に山の3次元化や航空写真でルートを決め、携帯電話に目標地点とルートのデータを持ち、万全の態勢で挑みますが、今回は登山道のある山ですし、同僚が登ったことがあるそうなので、気軽な気持ちで登り始めました。天気も良く紅葉も始まった木漏れ日の登山道を登っていきました。

お互いのペースが乱れ、歩く間隔が開いていき、いつの間にか同僚たちとバラバラになり登山道ではないところを歩いていました。気が付けば背丈ほどの熊笹に囲まれており、同僚たちの声は遠くでするけど見えない、笹は鋭く新調した服に刺さってちょっと痛い。山の傾斜と背丈の熊笹と携帯電話が繋がらないこと、熊情報があったことを思い出し少し焦り始めました。

熊笹をかき分けての登山は体力消耗が激しかったのでまずは休憩をしました。晴天の空を見上げて深呼吸。時間はまだ10時、水分もあるし、かろうじて声はお互い聞こえることを自分の中で整理しました。お互いに声のする方向に、お互いが目視で認識できる距離に近づきましたが谷を挟んで同僚とご対面。声を掛け合いながら合流地点を決め登山を再開しました。合流後にも携帯電話の電波が繋がらないので、古典的な太陽と周囲の山の位置で頂上を予測し少し迷いましたがなんとか頂上に到着しました。帰りは登山道で下りましたのでスムーズに下山が出来ました。

突然の計画とはいえ小さな山でも侮ることなくしっかりとした事前準備をすることと、無理をしないことを反省に今後も健康づくりのために全国のいろんな山を登っていきたいです。(下の画像の黄色の線がおおよその登りの道、緑の線が下山した登山道です。)

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緊急消防援助隊

ほのおのにっき 2017年12月20日

11月17・18日に緊急消防援助隊中部ブロック合同訓練に参加してきました。

この訓練は、中津川市阿寺断層においてマグニチュード7.8の地震が発生したことを想定し、消防、警察、医療機関、消防団等の関係機関が連携する実践的なもので、岐阜県の他、東海、北陸地方等の消防も参加する大規模な訓練です。

当組合からは救急隊1隊、後方支援隊1隊が参加し、岐阜県消防相互応援隊として県内のその他の本部とともに活動しました。

 

下の写真は、1日目の瑞浪市消防本部訓練場で、集結直後の様子です。

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 その後、現場へ向かい、浜松市消防局・富山県大隊と協力し合計14隊で中高層建築物救出訓練を行いました。

 

 

 

夜は中津川市馬籠ふれあい広場にある体育館で実際の災害を想定し野営訓練をしました。朝・夕食は災害時の食事(レトルト食品)のため豪華とは言えませんがとてもおいしく食べることができました。寝床は体育館の中で簡易ベッドに寝袋、毛布をセットして就寝するためとても寒かったです。

晩御飯・寝床はこんな感じでした。

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2日目は福井県大隊・静岡県大隊と合計23隊が合同で中高層座屈救出訓練を行いました。座屈とは建物に一定の力が加わることにより建物自体が崩れ落ちることであり、今回は崩れた建物内から傷病者を救出してくるという内容でした。雨も降っており本来の災害現場に近い状況下で訓練を実施することができました。

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いろんな車両が参加してました!

 

2日間という短い日程でしたが様々な消防本部の救出方法・車両を見ることができ、とても良い経験をすることができました。今後、緊急消防援助隊が出動する災害が無いのが一番ですが、発生した際に今回培ってきた経験を存分に活かし他消防本部と連携して多くの被災者を救出できるように精進していきます。

消防の仕事 ~火災調査って何~

ほのおのにっき 2017年12月19日

私たちの仕事は火を消すだけではありません。火を消してからも仕事があります。

なぜ、火災が起きたのか?

そう、私たちは、火災の原因を突き止める「探偵」です。

火が消えた後は、火災の現場などに立ち入って、詳しく調査を行います。必要があれば、実験を行って出火のメカニズムなど火災原因を調べることもあります。いろいろな調査を行って、どこで、何が、どのような原因で燃えていったのか、また、どれだけの被害があったのかを調べあげて、原因を究明します。製品からの出火に疑いがあるときは、製品を持ち帰って更に詳しく調査し、メーカーと協力して原因を追究することもあります。

 

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※調査実習の写真です。実際の建物火災の写真ではありません。

 

 

火災調査の最大の目的は

「類似火災の予防」=「同じような火災は起こさせない」

です。

原因や損害を調査し、その結果を広報することで、火災が発生する傾向や実態を市民の皆さんに知って頂いたり、また、火災が起こりにくい製品を作るようメーカーに働きかけて、再び同じ原因によって火災が発生してしまう可能性を無くしていくのです。

これからも私たちは灰の中から真実を見つけ出す「名探偵」となり、市民の皆さんの生命、身体、財産が失われないよう、「類似火災の撲滅」を目指し努めていきます。

「身体に火がついたとき」という歌をご存知ですか?

ほのおのにっき 2017年12月15日

こんにちは!美濃消防署の歌のお姉さんです!

 

なぜ、歌のお姉さんかといいますと・・・

 

私たちは幼児防火教育(詳しくはこちら!)として幼稚園、保育園を対象に防火指導を行っていますが、そこで歌を歌います。その歌は「身体に火がついたときの歌」という題名です。初めて聞く方には、題名を聞いただけで「とんでもない歌だな」と思われると思います(笑)。この歌は、試験的に私が担当するときのみ歌っていますが、美濃市内の幼稚園、保育園では人気で「この歌を是非広めてほしい!」という要望がありました。

 

この歌は、私が作詞、作曲しました。なぜ、歌を作ったのかといいますと、小さいころ覚えた歌は大きくなってからも多少なりとも覚えているからです。皆さんも、小さい頃や昔に覚えた歌をなんとなく覚えているのではないでしょうか?この歌は、身体に火がついて近くに水が無い場合、どのようにして火を消せばいいかが歌詞になっています。大人になっても使える方法です。

みなさんにも是非、歌詞を見ていただきたいです。「へえ~」で構いません。ご家庭で話題にしていただければいいと思います。

 

※歌にはショートバージョンとロングバージョンがあります。今のところ、防火教育ではショートバージョンを使用していますが、今後はロングバージョンを広めていきたいと思います。

両バージョン、画像を添付しますのでご覧ください。

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「身体に火がついたときの歌(ショートバージョン)」

 

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「身体に火がついたときの歌(ロングバージョン)」

秋の夜長にこんな本を読みました(今はもう冬だけど・・・)

ほのおのにっき 2017年12月14日

皆さん、国民保護法って知ってます?

消防はこの法律に従い、武力攻撃などの有事の際(あってはならないことですが。)、関係機関と協力して住民の避難誘導、各種応急措置等を実施することになっています。

 

さて、秋の夜長に読書でもしようかと思い、どうせ読むなら消防士としてこの国民保護に係わる本でも読もうと思い、こんな本を読んでみました。

 

朝鮮戦争(上) 血流の山河 ・朝鮮戦争(下) 混沌の地平  芝豪著

 

文句なしにハマりました。

 

本書は基本的にノンフィクションですが、架空の人物を登場させることにより歴史的事実をわかりやすく説明してあり、当時の複雑な国際情勢や、犠牲になる一般市民の悲劇、日本の朝鮮特需、自衛隊の前身である警察予備隊の登場など戦況だけでなく、朝鮮戦争そのものがよく分かります。

物語としても、スターリン、毛沢東、トルーマン、金日成など各国の指導者たちの思惑、マッカーサー、彭徳懐など現場の指揮官たちの苦悩が描かれテンポよく進み、読み手を全く飽きさせません。

 

みなさんも、ちょっと読書でもしようかなと思うときは、マニアックですけど、読んでみてください。

 

これわかる人?古い人間ですね

ほのおのにっき 2017年12月13日

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この赤い丸い物体の正体は…水噴霧消火設備のスイベルです。

電源不要のごつい奴。水の力で風車を回転させ音を発します。

実際の音は、初めは低ーい音が鳴り、風車の回転が上がると共に高い音に変化します。古い消防車の手回しサイレンと同じ仕組みです。美濃市の小倉山サイレン音がイメージしやすいかも。

このスイベルとの出会いは、ある大都会の地下駐車場の片隅に設置されているのを予防係目線で発見したときです。感動しました。設置条件が立体駐車場や地下駐車場くらい…。なかなかお目に掛かる事がない…。

さかのぼる事昭和45年、自動車の急激な増加により、都心部の駐車場不足が懸念され地下商業地域及び地下駐車場が誕生し、水噴霧消火設備が設置されました。

地下商業地域及び地下駐車場が誕生し約47年が経過した今、しっかり維持管理すれば古いごつい奴でも生涯現役。

消防用設備だけではなく、メンテナンスの重要性を痛感した瞬間でした。

04-honoo2-20171213当時のアラーム(スイベル)

 

04-honoo3-20171213少し前のアラーム(ベル)

 

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現行アラーム(電子ベル)

 

「こんなこともやるんですか?」

ほのおのにっき 2017年12月12日

このホームページには「消防署の一日」として24時間勤務の流れを紹介していますが(キッズコーナー 「消防署の一日」はこちら)、災害出場、訓練、事務仕事以外にもいろいろな仕事があり、職人さんばりにDIYを行うこともあります。

DIY、最近当たり前のように聞く言葉ですね。Do It Yourself の頭文字をとった言葉で、業者などの手を借りずに自分自身で物を作ることを指します。

消防署では経費削減も兼ねて自分達でできるものは、ほとんど自分達で作ってしまいます。

 

時には、単管パイプを組み立てて、訓練施設を建てる。

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時には、木材を加工して空気呼吸器の固定具を作る。(車両に載せている予備の呼吸器です)

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 余っていた木材や、廃棄する予定であった空気呼吸器のベルトをリサイクルしています。もともとあった棚に穴を空けないよう板で挟んで固定しています。

他にも、廃棄ホースを使用して訓練人形や延長コードの保護カバー作製など、至る所にDIY作品があります。

何かを自分達の手で作ると愛着がわきますし、完成すれば達成感もありますね。

ただ、こういった仕事を任されると、センスを問われるためプレッシャーも感じます。消防署の職員はこだわりの強い人、それでいて器用な人が多いので、詰めが甘いと容赦なく指摘されます(笑)プライベートのように、自己満足だけでは終われないDIYなのです。だからこそやりがいもある。

自分達が仕事をしやすい職場環境作りのために、時には足場屋さん、時には大工さん、いろいろな職人さんになりきって汗を流しています。

 

 

先日、新人職員に手伝ってもらった時、彼は思わず言っていました。

「消防署ってこんなこともやるんですか・・・」

『本日は晴天なり』

ほのおのにっき 2017年12月8日

私が消防署に入ってから1日も欠かすことなく聞く言葉!!

『本日は晴天なり』

これは、毎朝の無線点検実施時に必ず聞く言葉なのです。

みなさんも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?

 

消防署に入ったばかりのころ、天気は雨なのに『本日は晴天なり』という無線点検の声を聞いて、「いやいや、今日の天気は雨なのに気付いていないのか!」と思わず心の中で叫んでしまったことがありました。(笑)

どうして雨なのに晴天というのでしょうか…?

 

 

この言葉の由来はアメリカから来ているのです。

アメリカではマイクや無線のテストをするときには、

『It′s fine today』

と言います。

このフレーズは、声が明瞭に伝わるかどうかの試験には最適の言葉だそうです。

そしてこれを日本語に直訳したのが、『本日は晴天なり』となるわけです。

日本でもこの言葉は正式な無線用語となって、電波法でも決められているんですよ。

 

 

冷え込みの厳しい時季になり、曇りや雪の日も増えてくると思いますが、今日も消防署からは『本日は晴天なり』と無線点検の声が聞こえてきます。

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甘い考え、重い症状

ほのおのにっき 2017年12月7日

師走に入り寒い日々が続いていますが、皆さん体調はいかがでしょうか?
ちょっとした不調を見逃すと、治療に時間が掛かるようになります。初期症状段階での治療が大切です。

 

なんでわざわざこんなことを書いたのかというと、自分がちょっとした不調があった時に大したことがないと考えて放置した結果酷いことになったからです。

最初はへそ周りに触れると痛みがあるのとへそから嫌な臭いがあった状態が、5日後にはしこりができて常に痛い状態に。
腰を曲げてゆっくり歩かないと激痛で移動が出来ず、これはまずいと病院に行くと尿膜管遺残症と診断され手術で治すことに・・・。
このとき症状が軽いうちに病院へ行けば薬を飲んで治せたと聞いてもっと早く病院に行っていればと後悔。

そんなこんなで手術の原因となった尿膜管遺残症、聞き覚えがないので調べてみました。

 

尿膜管遺残症とは

・尿膜管が出生後も閉じずに残っている状態

・尿膜管は胎児のころに胎盤(へそ)と膀胱をつないでいる管

・尿膜管は出生後次第に退化し閉鎖される

・成人の約2%が閉じていない

・閉じてない部分は人により異なる

・感染や膀胱の膨らみにより開くことがある

 

主な症状(症状がないことも多い)

・へそから尿が漏れる

・へそ周囲の炎症

・腹痛

・へそから膿がでる

・悪臭がする

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尿膜管が開いている人自体が少ないみたいです(成人約2%)。
尿膜管が開いていても症状が出てなければ問題もなく、症状が出ても投薬で治せるようです。

 

自分が体験したように症状が進行すると薬では、治らなくなる病気もあります。
ちょっとした不調を大したことがないと考えないで、早めに病院へ行くようにしましょう。

災害時の備えは大丈夫ですか・・・

ほのおのにっき 2017年12月6日

災害時の備えとして、防災グッズは準備してありますか?

いつ起きてもおかしくないと言われている南海トラフ大地震・東海地震に備えて数日間生活できるよう、我が家も自宅物置に一般的な避難セットの他に追加アイテムとして、石油ストーブと鍋が備えてあります。

石油ストーブと鍋は、東日本大震災に緊急消防援助隊で経験した72時間の生活の中で必要と感じました。

現地での生活は、電気、ガス、水道などの「ライフライン」は復旧していないため、建物内も寒く凍えそうな時に石油ストーブで暖を取りました。

ストーブは暖を取る以外に鍋でお湯を沸かし温かい食事がとれ、まさに救世主となりました。

みなさん、防災グッズの点検をする際に追加アイテムを家族で話し合ってはみませんか!
避難場所の再確認も忘れずに!

やまこし

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