ほのおのにっき

深まる秋 魅惑の毒キノコに注意!?

ほのおのにっき 2020年11月24日

紅葉の秋。

落葉広葉樹の種類が多いこの日本では、上を見上げれば様々な色の紅葉が楽しめます。標高の高い山では既に落葉し雪が積もっているところもありますが、標高の低いところでは、まだまだこれからが秋本番といったところでしょう。

木々が葉を枯らせて冬支度をする一方、地面あるいは枯れ木の中でせっせと働く者達がいます。そう、森の分解者「キノコ」です。

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実りの秋。

公園で遊んでいるとき、あるいは山を登っているとき、ふと地面を見るとキノコが生えているのを見つけた。その見た目があまりにも毒々しいものであれば、そのまま無視されて終わりでしょうが、たまには「これは食べれるんじゃないか?」と人の心を惑わしてくる魅惑のキノコにも出会うものです。

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いかにも美味しそうに見えるこのキノコ。実は毎年中毒者を多発させ、死亡例もある「ツキヨタケ」という大変恐ろしい毒キノコです。食用キノコとの見分けが素人には難しく、あまりにも中毒例が多いことから、クサウラベニタケ、カキシメジと並んで毒キノコ御三家とされています。(食中毒による救急搬送も珍しくないことから、救急救命士国家試験にも毒キノコを題材にした問題が出題されることがあります。)

このような情報だけ聞くとこのキノコが大変嫌な奴に見えてきますが、興味深い一面もあります。なんとツキヨタケは暗闇で光る毒キノコなのです。それを確かめるべく私は、深い山のなかで見つけたツキヨタケを袋一杯に詰めて持ち帰り、嫌そうな顔をする家族を無視して家のタンスの中で撮影しました。

「綺麗だ…。」

毎年中毒者を続出させるツキヨタケは、昼はその美味しそうな見た目で人々を惑わし、夜はその怪しい光で見る人を夢中にさせる、まさに魅惑の毒キノコなのでした。