ほのおのにっき

なんで食後は眠いのだろう

ほのおのにっき 2020年3月4日

今年は暖冬が続き、雪もほとんど降らずもう3月です。私の消防署の近くでは梅の花も咲き駐車場までいい香りが届いてきています。

だんだん暖かくなるとお昼ご飯の後なんかはポカポカして、ウトウトしてしまう方もいるのではないでしょうか。そんな私も、私の隣のA君もポカポカ、ウトウト・・・

でもなぜお昼ご飯を食べると眠くなってしまうのでしょうか。

眠くなる原因はいくつかあり、その大きな要因として挙げられているのは脳への血流の不足と血糖値の急激な上下h変化だそうです。

まず人間の体自体が体内時計を持っていて一般的な生活の人ですと13時から15時ぐらいに眠くなるよう出来ているそうです。これをサーカディアンリズムと言います。さらにその時間にお昼ご飯を食べると、食べたものを消化しようと内臓が頑張って働きだし、血流がそっちに多く回り、脳への血流は減るため、脳を動かす糖分も足らなくなり眠くなるようです。

またお昼ご飯をいっぱい食べると急激に血糖値が上がり、今度はそれを下げようとインスリンという血糖値を下げるホルモンが大量に分泌されます。するとそのインスリンの働きで今度は血糖値が下がりすぎ、十分な糖分が脳に回らずこれも眠気を引き起こす原因となるようです。

ではどうするか。体のリズムで眠くなるのは仕方がないとして、食事の方法を少し変えるだけで改善できます。そのためには「食事はゆっくり」「野菜や肉・魚から先に食べて米など主食は最後」にすることです。そうすることで糖分の摂取を緩やかにすることができて、インスリンの出すぎを防ぎ、血糖値の急激な低下を防ぐことができます。また、少し体を動かすことも効果的で内臓に集中する血流を全身に回し、脳にも血流が回るため眠気を防ぐことができます。

今回は食後の眠気についてお話ししましたが、私たち救急隊員はこういった体の仕組みを考えながら救急現場で傷病者の方の状態が悪くならないよう、そして適した医療機関へ搬送できるよう活動しています。

もうすぐ春、春眠暁を覚えずという言葉もありますが、朝が来るのも忘れて眠りたいものですね。