我が家には、愛くるしいハムスターの女の子がいます。
私は、週に一度、彼女のために小屋を掃除しています。
掃除を終えた小屋に彼女を戻すと、一生懸命ため込んだ食糧や、自分のにおいがついた床材が無くなっていることに気付き、大慌て!
ソワソワしながら家中のパトロールを始めます!
野生の本能で、いつもとは違う環境になると、不安を感じて警戒するのでしょう。
そんな小屋掃除は、なんてことない毎週の恒例行事です。
ある日、ふと、この恒例行事について考えました。
週に一度の小屋掃除は、私にとっては習慣であり「日常」です。
しかし、彼女にとって、小屋を掃除されることは、平和な日常を邪魔される「緊急事態」なのでは!?
怖い思いをさせていたのかな~…と心配になりました。
それからは、掃除中と掃除後に大好きなおやつをあげたり、お気に入りのおもちゃで遊ばせたりと、少しでも不安や警戒心を和らげられるように工夫しています。
同じ時間、同じ場所にいても、立場によって考え方が変わります。
相手の身になって考えることが大切だと気付かされました。
場面は変わって、災害現場でも同じことが言えます。
私たち消防士は、災害現場に行くことが仕事であり、ある意味それが「日常」です。
しかし、一般市民の皆さんからすれば、災害現場は「緊急事態」です。
そのため、私たち消防士は、ケガや病気で助けを必要とする方々の不安を、少しでも和らげようと声掛けをし、言葉遣いなどの接遇に気を付けています。
これからも、「消防士さんが来てくれてよかった!」なんて思っていただけるような活動を心掛けていきたいです。
ハムスターのお世話が、子育てと言えるのかはさておき、彼女とのなにげない日々が、仕事に対する心構えを再認識させてくれました。
私は、彼女に成長させてもらったようです。
ありがとう。