「哀愁」とは、「もの悲しい気持ち」を意味する言葉です。
良く言葉では、「哀愁が漂う」とか「哀愁が漂う背中」などと使われます。
しかし、自ら「哀愁」を表現することは出来ません。
何故ならば、「哀愁」とは自らの口で語るものでもなく、一時のものでもなく、長年の歴史、経験、人柄、人となりなど、様々な要因から成り立つ雰囲気みたいなもので、本人以外の人が感じるのであるからである。
そして、この一コマ。
これは、ある救助現場で無事に救助が完了し救助の最後を見届ける一消防士の男の背中である。
普段であればなんの変哲もない背中であるが、この背中には40年余りの歴史が詰まっていることを私たちは知っている。
私もいつか、背中で語るこんな背中になりたいと思うのであった。