私は板取川出張所の消防士です。
今年に入ってから、例年とは比べ物にならないほど雪が降っています。
関市内でも板取地域は特に積雪量が多く、雪が降り始めると、一晩で銀世界に様変わりします。
そんな板取ですが、板取川出張所の近所には蕪山(かぶらやま)という、登山シーズンには登山客で賑わう山があります。標高は1,068mとそこまで高くはないですが、頂上までの歩行距離は4km程あり、標準タイムでは3時間かかります。
登山で人気の山だけあって、多くの人が訪れるため、ケガをしたり体調不良により、毎年のように救助要請があります。そのため、消防士たちは山岳救助の訓練等を行なって、いつでも対応できるようにしています。
しかし、蕪山に来る登山者は、春から秋にかけての登山シーズンだけではなく、冬の雪深い時期でも現れます。
そこで今回は、冬の救助要請に対応する足がかりとして、数名の消防士が冬の蕪山を体験することになりました。
結果、普段なら1時間30分で登頂する消防士たちも、雪のため足場も悪く、2時間程かかりました。そして、氷点下の気温や強風が、体力を著しく奪っていくことも体感し、救助活動に対応する厳しさを肌で感じ取ることができました。
そんな過酷な冬山登山ですが、冬山でしか味わうことのできない絶景もあり、しっかりと準備をして、安全に配慮した登山計画を立てることで、楽しく冬山を体験することができると感じました。
みなさんも冬山いかがでしょーか?