定点観測(ていてんかんそく)とは?
「同じ場所から同じ箇所を継続して観察する」ことを「定点観測」と言います。
なかでも自然現象を観測したデータはさまざまな場所で活用され、災害を未然に防いだり、私たちの身を守ってくれたりする効果があります。
例えば、
川で楽しくバーベーキューや遊泳をしていたら、急に水が増えてきた!!
こんな経験をした事はないですか?
これらの主な原因は、上流での雨やダムからの放水等です。
日本の河川は川幅が狭く急流で、水位の増減が大きいと言われています。
特に「ゲリラ豪雨」と呼ばれる雨は、短時間に非常に多くの雨が降り、危険です。
また、これからの季節は雪が降ります。
知らず知らずのうちに、雪が積もり、身動きが取れなくなってしまうこともあります。
屋根に積もった雪が滑り落ち、人が埋まってしまうという事故も、、、
このような災害を未然に防ぎ、身を守るために役立つのが「定点観測」です。
必要なのは「目力」とちょっとした気付きです。
川でのレジャーの時は大きな岩などを目印にして、水位を定点観測します。
もしも短時間で水位の上昇があった場合は、「上流で雨が降っている」「ダムからの放水がある」を察知して直ちに避難しましょう!!
また、川の急激な濁りもひとつの指標になります。
近年ではスマートフォンを始めとするカメラ機能付き携帯電話が普及しています。写真を撮影しておけば比べやすいですよね。
その他には、川辺に石を積んでおき、指標とする方法もあります。
雪が降った時は家の屋根などを目印にして、積もった量を定点観測します。
必要に応じて除雪することで、事故は未然に防げます。
「○○山が雪で白くなったらこの地域も寒さが増す」という言い伝えや
「桜が咲いたら春」「セミが鳴き始めたらもう夏だな~」などの日常の観察も観測のひとつですね。
当出張所では目の前を流れる板取川を定期的に観察し、川の水位に注意を払っています。
また、降雪時は自作の計器で積雪を観測し、災害に備えています。
皆さんも身近な自然を観測し、災害に備えましょう。