ほのおのにっき

歴親父の独り言

ほのおのにっき 2018年7月13日

「小事をおろそかにするな」

これは北条氏康が息子の行動を見て言った言葉だそうです。一介の浪人から戦国大名となり関東の雄といわれた北条早雲の孫にあたる北条家3代目の当主です。

氏康は、甲斐の武田信玄、駿河の今川義元らと同盟を結んだり、越後の上杉謙信と戦ったり、戦上手で外交にも長けた非常に優れた人物と言われています。

ある日、氏康の息子である氏政が食事をしている時のことでした。彼はご飯にいつものように汁を注ぎ食べ始めましたが、ちょっと汁が足りないともう一度汁を注ぎ足しました。

これを見た氏康が「我が北条家も自分の代で終わりか」と言って冒頭の言葉を口にしたそうです。

私たちも、食事の時一度醤油をかけた後でちょっと継ぎ足しすることはありますが、それだけで「我が家も終わり」とは大げさだと思いますが・・・・・

氏康は、「その人の人間性というのは、日頃の些細なことが行動に現れてしまうから、普段から配慮や意識をすることが大切だ」と、毎日食事をしていながらご飯にそそぐ汁の量もわからないでは、一国の主として家臣や領民の心を理解することはできないというのです。

実際氏政の代になったとき、北条家は豊臣秀吉に攻められて滅んでしまいました。

我々消防は常に危険が伴う災害現場で活動します。昔でいえば戦場です。災害現場において、小さなミス(小事)から大きな危険(大事)を招いてしまわないよう常日頃から「小事をおろそかにするな」を肝に銘じて、市民の期待に応えられるよう頑張りましょう。

北条家5代の居城である「小田原城」

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