ほのおのにっき

消防のマストアイテム(マニア向け情報)

ほのおのにっき 2018年7月24日

今まで紹介されていない、意外なマストアイテム!!

それは 空 気 呼 吸 器 です!

火災現場や救助現場で活動中、人体に有毒なガスや煙を吸わないために装着する呼吸保護用器具です。

今回は、空気呼吸器についてちょっとだけですが紹介します。

 

空気呼吸器は、背負い式で減圧器が取り付けられている呼吸器本体、顔面に着装する面体(マスク)、空気ボンベの3つから構成されています。

中濃消防組合で主に使用している空気呼吸器は、ドレーゲル社のPSS5000(写真上)、面体はFPS7000(写真下)です。

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重量は空気ボンベも含めて10kg。空気ボンベの充填圧力は29.4 MPaで携行空気量は1,830リットルです。2段階の減圧器で空気ボンベ内の圧縮された空気を大気圧近くまで減圧して、面体を着けた隊員に空気を供給します。

 

災害現場で空気呼吸器を使用すると、活動中に燃えカスや砂利など色々な汚れや異物が付いてしまいます。空気呼吸器はちょっとした不具合であっても、使用中の環境(火災現場や酸素欠乏、有毒ガス)が過酷であるため、隊員が死亡する事故につながる恐れがあります。命に係わる大事な器具なので、安全に使用できるよう定期的な点検とメンテナンスをしなければなりません。

と言うことで、空気呼吸器を分解整備してみましょう!

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変形や破損はないか、O(オー)リングやバルブに不具合が認められないか・・・

空気呼吸器本体や面体を分解して細かく点検や整備をします。

※分解整備によっては専用テスターを用いて機密試験を行わなければならないパーツがあります。

 

みなさんも車や大切な物は入念にお手入れしたり、汚れたらキレイにしたりしますよね?

消防士も同じです。

消防の器具は要救助者と救助者の命に関わる大事な器具ですので、入念に点検・整備しています。

 

今回、紹介した中の「空気ボンベ」については、

キッズコーナー(めざせ!こどもしょうぼうし)消防 コレなに?ソレなに?空気ボンベ

に特集がありますので、ぜひ読んでみてください♪