ほのおのにっき

ほのおのにっき

心のこもった贈り物

ほのおのにっき 2022年8月8日

ある日の午後、一人の紳士が関消防署を訪ねてきました。

彼の手には、美しい2枚のポストカード。

「日頃、お仕事を頑張っていらっしゃる消防署の方に、

感謝の気持ちを伝えたくて、サークル仲間4人で作りました」

と言って、渡してくださいました。

そのまま帰ろうとされる紳士を引き止め、お話を伺うと、

「数年前、救急車で搬送されたことがあり、

その時大変お世話になったので、感謝の気持ちを伝えたかった」

とのこと。

 

消防士が、やりがいを感じることの一つに、

「ありがとう」と言われること。があります。

この「ありがとう」の言葉が、多くの消防士の活力となっており、

さらに、この紳士のように救急搬送された方が

回復された姿で、直接お礼を言いに来てくださることは

まさに消防士冥利に尽きる、ことなのです。

 

このポストカードは、

私たち消防士の仕事が、社会や、地域、市民の方の役に立っていると

実感できる、うれしい贈り物でした。

 

今日も私たちは助けを必要としている人のために

訓練し、勉強し、整備し続けます。

 

It‘s a beautiful day to save lives.
(命を救う、最高の日だ!)

 

 

 

 

消防救助技術東海地区指導会を終えて

ほのおのにっき 2022年8月4日

第50回消防救助技術東海地区指導会(通称:救助大会)が

7月30日(土)に、名古屋市にあるイオンモール熱田で開催されました。

東海三県の消防士が一堂に会し、様々な競技で技を競います。

中濃消防組合では、「ロープブリッジ救出」と「ほふく救出」にエントリーしており、

数か月前から、業務の合間を縫って毎日のように訓練を重ねてきました。

(競技の内容や、様子などは「ほのおのにっき」やインスタグラムの記事をご参照ください)

ロープブリッジに出場する選手は、何百回とロープを渡り、何百回とロープを結び、

何百回と吊り下げられた要救助者をロープで引っ張り、要救助者は、

引っ張る隊員の負担を少しでも減らすために減量を頑張ってこの日を迎えました。

ほふくの選手もまた、何百回とロープを結んで、何百回とせまい煙道の中に入り、

要救助者を引っ張っては担いで走る、ということを繰り返した毎日でした。

少しでもいいタイムを出したい、減点なく競技をしたい。そんな気持ちで挑んだと思います。

残念ながら、どちらの種目も全国大会への切符を得ることはかないませんでしたが、

それでも、この数か月寸暇を惜しんでこの競技にささげた情熱は、隊員の心の糧となり、

訓練時、競技の審判役を買って出てくれた先輩や、

過去に救助大会に出場したことのある先輩からの丁寧な指導など、

この大会を迎えるまでに、多くの人の協力や、応援があったことにも気付けたでしょう。

自分の役目を果たすこと、仲間を信頼すること、

多くの人の支えがあって成立することなど、

それぞれがこの大会を通して得たものや感じたことは

ぜひとも今後の業務に活かしていってほしいと思います。

大会を終え、一回りも二回りも大きく成長した彼らの今後に期待です!!!

ベテラン消防士!?

ほのおのにっき 2022年7月20日

 

皆さんこんにちは!今年度から板取川出張所で勤務することになりました、

採用から4年目のまだまだ若手消防士です。

 

消防士として板取川出張所勤務は一年目ですが、

私は板取で生まれ育ったので板取歴としては25年目のベテランです!

 

話は変わりますが、消防士には覚えなくてはいけないことがたくさんあります。

その中でも若手消防士が苦労することの一つに地理教養があります。

一人前の機関員(運転手)になるための最初の難関です。

 

火災や救急などがあった時には、迅速かつ正確に現場まで向かう必要があり、

そのためには地理を知っていなければいけません。

 

しかし私は、板取歴25年目のベテランです。

 

板取の道はよく知っており最初の難関は難なく突破することが出来ました!

 

生まれ育った場所での勤務という事もあり地理は完璧でしたが、

出場時の活動についてはまだまだ未熟者です。

 

火災出場した時には放水方法や人命救助方法、救急出場した時には胸骨圧迫や人工呼吸の仕方など、

まだまだ覚えることがたくさんあります。

 

 

生まれ育った板取に恩返しできるよう、

早く一人前の消防士になるために日々訓練を積み重ねていきます!

出動してないときは…

暑くなってきましたね。

 

今日は、消防車や、救急車に乗っていない時(出動していない時)、

消防士は何をしているのか、について調査をしてきました。

 

車庫から、金属を削る音がしてきたので、近づいてみると、

Sさんがグラインダーを使って、円盤状のもののサビを削っていました。

 

 

「何に使うものですか?」と聞いてみると、、、

 

水難救助現場や訓練の時に使用する「ブイ」の重りの補修をしている、

とのことでした。

サビを取って、

キレイにしたのち、オレンジ色の塗装をするそうです。

 

この「重り」、塗装をした状態のものも販売されているそうですが、

なかなかいいお値段するそうで…

 

自分たちでメンテナンスできるものは、メンテナンスをしながら

大切に使っています。

 

 

さらに、用具をしまっておく棚なども使いやすいよう

工夫して作製してしまう、器用な消防士さんもいます。

 

その器具をいざ使用する、となった時に破損して使えない、なんてことのないように、

車両・装備・機材のメンテナンスも、消防士の大切なお仕事なのです。

 

救急車・消防車で出動しているだけでなく

そういった「ものづくり」に関連した業務も、実はあるんですよ。

 

「ものづくり」が好きな方、中濃消防で、その技能、活かしてみませんか?

 

 

中濃消防では、ただいま 令和5年度新規採用職員を募集しております。

 

受付期間は

令和4年7月25日(月)~8月5日(金)

午前8時30分~午後5時15分(土・日・祝日は除く)

と、なっており、現在中濃消防組合総務課にて申込書類を配布しております。

 

消防のお仕事に興味のある方・ものづくりにも興味のある方、中濃消防組合へ!

お待ちしています!!!

 

暑熱順化トレーニング~暑さに負けるな!~

ほのおのにっき 2022年7月8日

中濃消防組合では、毎年6月の1ヶ月間を「職場安全衛生月間」として、快適な職場環境づくりに取り組んでいます。

その一環として、美濃消防署では真夏の暑さにも耐え得る体をつくるため「暑熱順化トレーニング」を行っています(6月以降も継続して行っています)。

暑熱順化とは、簡単に言えば「暑さに体を慣らすこと」です。

私たちは真夏の暑い日差しの中でも、火災が発生すれば防火衣を着て出動し消火活動や救助活動をしなければなりません。

市民の皆さんが助けを求めている中、過酷な暑さの中でも私たち消防士が円滑に活動できるように「事前に暑さに体を慣らしておこう!」というわけです。

下の写真を見ていただければお分かりのとおり・・・

☝長さ20mのホースを延長→車両まで戻ってセッティング・・・これを全力で何回も行います。

 

私たちが着用する防火衣は約10kgあります。

火災時の暑さから身を守るため、通気性が悪く、かなり暑いです。

もちろん、汗もたくさん出ます。

実際の火災でもこのようにホースを延長していきますので、火災戦闘の訓練になる、暑熱順化にもなる、一石二鳥のトレーニング方法です。

熱中症には気を付けつつ暑熱順化トレーニングにより体が暑さに慣れ、真夏の暑さに少しでも順応できるように頑張っていきたいです。

火災は冬の空気が乾燥した時期に多く発生していますが、夏にも火災は発生しています。

皆さんも熱中症と火の取扱いには十分注意していただき、暑い夏を乗り切りましょう!

 

 

プール採水口を使用した放水訓練

ほのおのにっき 2022年7月7日

関消防署 西分署ではプール採水口を使用した放水訓練を実施しました。

一般的な25mプールには何ℓの水が入っていると思いますか?
長さ25m幅12m深さ1.2mの場合なんと360,000ℓ(360㎥)もの水が入っています!
火災現場で消防車が水を補給するための防火水槽が一般的に40,000ℓ(40㎥)であることからも、とてもたくさんの水がプールには入っています。この大量の水を火災の時に有効に使えるよう、プールには採水口がついていることがあります。
採水口は次の写真のように蓋と特殊な工具で回すことができる蛇口がついています。


蓋を開けるとネジが切ってありますので、ここに消防車と接続するための金具を取り付けます。


その後特殊な工具で蛇口を回せばプールの水を消防車に取り入れることができます。


消防署では様々な訓練を行っています。
火災現場ではどこから消防車に水を補給するかがとても重要です。消火栓や防火水槽が近くにあればよいですが、それらが無い場合は、川や用水から水を吸い上げたり、10,000ℓ(10㎥)の水を積載した水槽車が出動したりします。プール採水口から消防車に水を補給することも火災現場での一つの選択肢として有効です。

災害が無いことが1番ですが、万が一災害が発生した場合に対応できるようこれからも様々な訓練を行っていきます。

消防水利を点検しています

ほのおのにっき 2022年7月5日

 消防署では、いつどこで火事が発生しても、早期に消火できるように、

定期的に消火栓や防火水槽などの消防水利を点検しています。

 

 

点検では、消火栓の蓋は容易に開ける事ができるのか、消火栓内のバルブの開閉操作はスムーズか、

防火水槽の水量は減っていないかなどを確認し、火災発生時に迅速な活動ができるように備えています。

 

ちなみに中濃消防組合の管内(関市、美濃市)には、

4000個以上の消防水利(消火栓、防火水槽)が設置されており、

職員が一つひとつ点検を実施しています。

 

職員数の少ない出張所でも、消防車と救急車の2台で点検に出向し、

点検中であってもあらゆる災害に対応できるようにしています。

 

点検中は、やむを得ず一時的に路上に駐車させる場合がありますので、

ご迷惑をおかけしますが、皆さまのご理解とご協力をお願いします。

 

また、火災発生時に消火栓や防火水槽の付近に違法に駐車された車両がある場合、

消火活動に支障をきたすおそれがありますので、

消防水利の付近には駐車しないようにご協力をお願いします。

 

※道路交通法で消火栓や防火水槽から5m以内の部分への駐車は禁止されています。

緊急車両大集結!! 

ほのおのにっき 2022年7月1日

令和4年6月18日(土)、関市が主催で『せき市民防災フェア』が開催されました。

関消防署もはしご車の展示及び搭乗体験を実施してもらうため、催し物に参加させていただきました。

他にも警察のパトカーや白バイ、機動隊のウニモグ、国土交通省の照明車などが防災フェアに参加していました。

今年は、な、な、なんとはしご車のバスケット部に乗り、高さ約30mの位置まで上がってもらうことを企画しました。

子供だけなくお父さん、お母さんも一緒に体験してもらい、子供はかなり高い位置へ行くため怖がると思いきや、『全然へーき!!まだまだいける!!』とケロっとしていました。むしろ親御さんの方が『高いのは苦手』と苦笑いでした。(笑)

しかし、慣れてくると『風が気持ちいい!』とすごく喜んでいただきました。

過去には、はしご車のバスケット部が高く上がるところを地上から見ることはあっても、実際にバスケット部に乗り、高いところまで行くことはなかったため、体験者の方々からは『いい経験ができました』、『とても楽しかったー』、『一度は乗ってみたかった』と嬉しい言葉の数々をいただきました。

しかもコロナ禍でありながら、はしご車搭乗体験は、コロナ感染防止対策を万全とし、47組129人の方に体験してもらいました。はしご車が丸1日稼働することは珍しく、きっとはしご車も嬉しかったに違いありません。(笑)

また、はしご車搭乗体験を企画した際には、高いところが苦手な方には難しいですが、いい思い出になること間違いなしですので、ぜひ、参加してみてくださいね!!

 

長くて楽しい「夏」の到来です!!

ほのおのにっき 2022年6月30日

6月なのに、梅雨明け!! もうすでに「夏」真っ盛りとなりました。

関市の洞戸・板取地区は、清流の「板取川」が流れていますので、河原でのバーベキューや川に入っての遊泳・鮎釣りなど、県内外問わず川のレジャーを楽しむ人が多く訪れます。しかし、残念なことに板取川では、毎年のように水難事故が発生しています。

その水難事故に備えるため今回の訓練では、溺れた人に接触するまでの経路や河原からの搬送経路、そして危険箇所を把握した後、実際に溺れた人と見立てた訓練人形を使用して搬送訓練を行いました。

ただ、今回訓練を行った河原を見渡してみると、大量のごみが捨ててありました。

(ゴミ拾い中)             (ゴミ拾い後)

私たちは水難事故に備え準備をしています。

事故なく無事に帰っていただくことが1番の願いですが、楽しんだ後の「最低限のマナー」を守って、楽しい夏の思い出をたくさん作っていただけたらと思います。

 

 

消防救助技術東海地区指導会 ~ほふく救出~

ほのおのにっき 2022年6月28日

令和4年7月30日(土)に開催される、消防救助技術東海地区指導会に、中濃消防組合からは「ロープブリッジ救出」と「ほふく救出」の2種目にエントリーしています。

今日は、「ほふく救出」という種目をご紹介します。

この競技は、1人が空気呼吸器を着装して、長さ8メートルの煙道内を検索し、

要救助者を屋外に救出した後、二人で安全地点まで搬送し、そのタイムを競うものです。

ビルや地下街等で煙に巻かれた人を救出するための訓練となります。

簡単に競技の流れを説明すると、

「よーい、スタート!!!」の声で、二人の選手が走り出します。

一人は、背中に空気呼吸器を背負い、顔には「面体」と呼ばれる顔を覆うマスクを装着します。

もう一人が、空気呼吸器を背負った隊員の両足に、ロープをくくり付けます。

このロープは、煙道に入った隊員にもしものことがあった時に、隊員をひっぱって助けるための命綱です。

準備が整ったら、空気呼吸器を背負った隊員は、煙道のなかに突入していきます。

8メートルの長さの煙道の先には、要救助者役の隊員が仰向けに寝ています。

要救助者を抱き起し、要救助者の体にロープを結び付け、このロープを引っ張って、要救助者を煙道の外まで出し、救助者の二人で、要救助者を担いで安全な場所まで運ぶ、という競技になります。

「ロープブリッジ救出」と同じく、こちらも安全性とタイムを競うものです。

どちらも早く、正確に、要救助者を安全な場所まで運ぶための訓練です。

「ほふく救出」に出場する選手は、滝のような汗をかきながら、何度も煙道に入ったり、ロープを結ぶ練習をしていました。

1秒でも早いタイムを出したい、そんな熱意を感じました。

 

中濃消防の若手隊員の晴れ舞台です。

今年は50回目の記念大会ということで、東海地区指導会の様子が公開されます。

この機会にぜひ、普段見ることのない競技や、消防職員の努力の成果をご覧ください!

そして、中濃消防の選手たちに皆様の熱いご声援をお願いいたします。

 

~第50回消防救助技術東海地区指導会のご案内~

日時:令和4年7月30日(土) 10時から17時まで

場所:イオンモール熱田店 東側駐車場(名古屋市熱田区六野1丁目2-11)

 

 

1 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 112